レイクタウンを基点に、暮らす人・働く人・訪れる人を豊かにすること目指す LAKEandPEACE株式会社の畔上代表からご相談をいただき、2022/7/23 越谷レイクタウンで実施されたガーデンフェス「Lake and Beach 2022」で、5種類の飲み比べセット用ビールトレーの製作をお手伝いさせていただきました。
コンテンツ
お客様のイメージ図をもとに実際にビールトレーを作ってみる
お客様の描かれた図面
一級建築士の畔上様から渡されたのは、1枚の手書きの図面と段ボールに丸穴を5個くりぬいたもの。図面には、希望寸法やビールトレーの仕様、用途が細かく記されており、私がやるべきことは、それをビールトレーとして仕上げることでした。
サイズを決める
作りたいものの全貌が分かったところで、箱サイズの確定をします。カップは5mm程度を宙に浮かせ、カップとカップの間隔を取りつつ、持ち運びに適した大きさにできるかの検証をしてみました。illustratorでカップの配置、丸抜きの穴のサイズ、ビールトレー全体の大きさを決めました。 計算してみると、当初考えていたよりも大きなビールトレーになりそうです。
なみなみにビールが注がれたカップ5個の重さに耐えられる素材
次は、素材決めになります。使用後の片付けが楽で、かさばらないものがいいということで、紙素材をご希望でしたが、小さなカップとは言えビールがなみなみに注がれること、冷えたビールでカップに水滴がつき、紙ではすぐにふやけてしまうことをお伝えし、段ボール素材で製作することをご了承いただきました。耐久性を調べるために、1.5mm厚(E段)と1mm厚(G段)の2種類の薄い段ボールの素材で試作を作り、実際に水を入れたカップをセットし持ち歩いてみました。検証の結果、1mm厚G段でも、十分に耐えられることが分かり、1mm厚(G段)の段ボールで製作することに決定しました。
設計部からの提案で形状変更
当初キャラメル箱の仕様で考えていましたが、キャラメル箱の場合、組み立ては簡単だけれど、貼工賃が発生してしまいます。設計部より、コストをなるべくかけない為に、差し込み組み立て式にするのはどうかと提案があり、貼加工が不要の差し込み式のキャラメル箱に変更することになりました。組み立てはコツをつかめば簡単で、貼加工と変わらない強度が十分あるうえ、平らなままで納品するため、イベント会場でも使う分だけ都度組み立てれば、保管場所を取りません。
ビールトレーの色と印刷デザイン
ビールトレーの色
段ボール素材の色は、クラフトビールの色を際立たせ美味しそうに見せること、イベント会場に設置された木のテーブルに合わせて、クラフト色に決定しました。
印刷デザイン
表面にはプロジェクト名を箔押印刷することになりました。アンケート用のQRコードも印刷したいとご相談を受けたのですが、段ボール素材に箔押しをする場合、段ボールの波目により箔押がきれいにのらない部分が出てしまう為、QRコードを読み取れない可能性があることをお伝えし、プロジェクト名のみ「つやあり黒」で箔押し印刷することになりました。
お客様の設計のおかげで超短納期が実現
畔上様のイメージ図面のおかげでスムーズに設計ができたことで、10日という短い製作期間でイベントに間に合わせることができました。開催日は天候もよくたくさんの人が集まったようで、私も当日会場で飲み比べをしたかったのですが、仕事で行くことができず・・。次回は必ず、現地にて、水辺に腰掛けながらクラフトビールを堪能したいと思っています。