以前、クリア―ケースを使った中が見える特殊な箱でご紹介させていただきました Patisserie MORANGE様が、2022年8月、待望のECサイトを開始され、今回はこだわりの焼き菓子詰合せ用のギフト箱の製作のお手伝いをさせていただきました。
コンテンツ
焼き菓子詰合せ用ギフト箱の仕様の決定
お客様のご要望
- 落ち着いたグレーの箱
- お菓子を入れるので内側は段ボールの色ではないもの
- 箱サイズは小中大の3サイズ
- ショップのロゴデザインを白で箔押したい
お客様からギフト箱のイメージ写真を提供していただく
「手元に作りたい形状の箱サンプルがあるので、現物を送るので同じ箱を作ってほしい」とお客様から箱サンプルをお送りいただくことになったのですが、送る前に見せていただく事も可能ということで、まずは写真を見せていただくことになりました。拝見したところ、箱の仕様はN式箱、材質は箱の大きさから考えて段ボール1.5mm厚(E段)というのが分かりました。
先日作った他のお客様のギフト箱をお送りする
写真の箱の仕様とお客様希望のグレーの色で、私は先日作ったばかりのGLOSA ORGANIC様のギフト箱があるのを思い出し、お客様に箱の写真を撮ってみていただくと、「そうです!作りたいのはこんな感じです」と好感触で、この時点で箱の仕様と材質と表面の色は決めることができました。下の画像はFacebookにも投稿しており、写真を見て問い合わせくださる方が非常に多い箱です。
こだわりある色にはメーター制限という壁がある
詰合せの場合は実際に商品を入れてみてもらう
ECサイトで小中大の3サイズ展開を考えていたお客様に、当初の希望寸法の120角・180角・200角の3つの大きさのN式箱の試作をお送りし、実際の商品を入れてみていただきました。詰合せの場合、実際に箱に入れてみると改善点や方向性も決まりやすく、その結果、サイズは2つに絞ることになり、内容物の入れ方も変更し最終的には小サイズ205×105×70mm 大サイズ180×180×70mmに決定しました。
特殊色のメーター制限
色は両面グレーにしたいと当初ご要望はいただいたのですが、販売価格から割り出したご予算を事前にご提示いただいており、その予算内では両面グレーの製作は非常に難しく、今回は表グレー裏白をご提案させていただきました。
選んでいただいたグレーは特殊色のため受注生産となっており、材料メーカーでは、数百メートル以上ないと作れないというルールがあります。もちろん、箱の注文数が少なくても特殊色で箱を作ることはできるのですが、ルール上の最低限の材料を必ず購入しなくてはならず、実際の製作に不要な部分(使わず処分してしまう部分)の材料費も計算上単価に上乗せするため、1枚の単価がとても高くなり、お客様の予算を大幅に上回ってしまうことになります。
特に両面色付きはメーター制限が非常に大きく、経済ロットを計算するとお客様の希望数を2―3倍以上大きく上回ってしまうため今回は難しいと判断し、裏面は段ボールの茶から白としました。両面色付きに比べ裏面を白にするだけであれば、メーター制限が少なくなるからです。
箔押しの位置と色
箱のサイズ、箱の色が決まりましたので、次は箔押しになります。ショップのロゴデザインを白で箔押印刷したいとのことでしたのでIllustratorデータを送っていただきました。こちらで天面サイズに合わせて何パターンか配置したものを見ていただき、その結果、箱の右下角20mmの位置に小さめに箔押しする形で決まりました。
素敵な箱が完成
ECサイトオープン前に納品完了
こうして2種類の箱が完成し、ECサイトオープン前に無事納品させていただくことができました。
ECサイトで早速注文
Patisserie MORANGE様は、次々と新商品を販売し、期間限定古民家カフェや百貨店でのクリスマスケーキ販売など様々な展開をされています。お店にお伺いしたいと思いつつ、なかなかうかがえずにいた私ですが、これからはECサイトから購入することができます。プチガトーに関してはテイクアウトのみとなっている為、いつか必ず店頭にて美味しくて可愛いケーキを食べたい!と思っています。