花とバルーンのお祝い専門店「バルーンブラッサム様」から、こだわりのあるギフトボックスを作りたいとご相談をいただき、構想から納品まで6カ月、ご希望に限りなく近い箱作りのお手伝いをさせていただきました。
コンテンツ
バルーンブラッサム様のコンセプト
- ほかにはない、いつもと違う贈り物、新しい出会い
- 上質でありながら、なんだかほっこりする
- 大切な記念日に心くすぐるフラワー&バルーンギフト
ギフトボックスの仕様が決まるまで
お客様のご要望
- 他にはないオリジナルなギフトボックスを作りたい
- 商品を引き立たせるため、色はこだわりたい
- 持ち運べる持ち手が付いた透明の箱
- すべての角度から中の商品を見せたい
- 花器が固定できる
- 保管スペースを最小限にしたい
- コストはなるべく抑えたい
サイズが大きく手提げは難しい
最初のご相談で見せていただいたイメージ写真は、手で持ち運べる四角い箱で4面がすべてクリアー素材でしたので、スイカやメロンを入れる手提げ箱の形状で4面に窓穴を開けクリアー素材にすることを提案させていただきました。 手提げにするにはある程度強度が必要となるため、1.5mm厚の薄めの段ボールでご提案しましたが、断裁面に段ボールの波目が見えてしまう部分がNGとなってしまいました。
薄い素材の紙でできるギフトボックスの仕様
断裁面に見える波目の問題で段ボール素材が使えないため、手提げ仕様は断念していただかかざるを得ませんでした。そこで代替え案として、紙素材での製作を新たにご提案したのですが、紙素材である程度強度を保つためには、クリアーにできる部分が限られてしまうため、「すべての角度から中の商品が見える」というご希望は叶えられず、これもNGとなってしまいました。
側面全面をクリアー素材にする
いくつかのご提案を経て、改めて箱の仕様を考えたのですが、結局すべての角度から見えるとなると、側面はすべてクリアーの素材にするしかありません。とは言え、クリアー素材の四角い箱では強度が無く、円柱箱は作成可能ですが、出来上がった形で納品となるため、運賃がかさむ為コストは上がり、保管スペースもかなり必要になってしまいます。そこがネックとなり、またも無い知恵を絞ることに。そこで目に入ったのが、いつもお世話になっている協力会社さんのサークルケース箱(紙管)でした。 もしかして、これ使えるかも!
ギフトボックスの仕様の決定
サークルケースとクリアー素材の合わせ技を駆使して数回試作を重ね、何とか形になりそうなものができ上がったので、早速お客様に見ていただくと、ありがたいことに高評価を頂き、ようやくギフトボックスの仕様が決定しました。各パーツをバラバラで納品し、使用時に組み立てていただくことが可能なため、保管場所も最小限になりました。(お客様とアイデアを出し合いできあがったものの為、細かい仕様がお伝えできないのが残念です)
色のこだわり
お客様の強いご希望は、「商品を引き立たせるため、色にこだわりたい」ということでした。ギフトボックスは、あくまで脇役でありながら、商品のイメージを損なうことなく、商品を一段と引き立たせなくてはなりません。
サークルケースの色
そこでサークルケースは、かなりの色数のあるタント色の中からお客様に吟味していただいた紙で、協力会社にて特注加工をしてもらうことになりました。
仕切の段ボール素材の色合わせ
最後は中に花器を固定する仕切りの製作になります。仕切りは固定が目的の為、段ボール素材以外では作成ができない旨お客様にはお伝えしご了承いただけましたが、サークルケースで選んだタントの色味と同じような段ボール色を探すのに、数社の段ボールメーカーのサンプルシートを取り寄せて選んでいただくことになりました。紙とダンボールは全く同じ色は無いのでとても根気のいる作業ですが、お客様が決められたダンボールの色は、サークルケースの色と調和してとてもきれいな組み合わせになりました。
試行錯誤の末、仕上がったギフトボックスに商品を入れて完成
構想から納品まで6カ月、途中お客様の要望にお応えするのは難しいのかと、心が折れそうになった時期もありましたが、納品してから1週間後、私の所に荷物が届き、開けてみると・・
できあがった商品とともに素敵なメッセージが添えられていました。
「今日、無事にオリジナルパッケージ受け取り完了しました!色々とご無理を言いましたが、長い間ありがとうございました。満足の出来です!」
自分が製作に携わったギフトボックスに実際の商品が入ってるのを見る機会はなかなか無いので、本当に驚き感動しました。お客様に満足していただけてとても嬉しく思います。そして、こんな素敵な箱作りに関わらせていただいたこと、心からに感謝いたします。